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FLHのインプレッション [その他 FLH]

3月18日(日)晴れ



今日は自由時間が2時間しかありません。


天気が良く折角のバイク日和なので、近所の山へ煙草と缶コーヒーをしに行きましょう。


しかしそれだけでは尺が稼げないので、少しショベルFLHのインプレッションを交えながら走ります。


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大阪と奈良を結ぶ、阪奈道路を奈良方面へ進みます。



さて、FLHのインプレッションと言いましたが、少しその言い方は間違っています。




と言うのも、見ての通り100%オリジナルではないからです。

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勿論、色の違い等は走りには何の影響もありませんが、このバイクは点火系をはじめ、メーカー出荷当時とは違うセッティングが施されています。



なので正しくは「オレのバイクのインプレッション」です。



パンやナックルとは違い、ショベルはビンテージモデルの類には含まれないと思いますが、それでも工場から出てきたまんまの100%オリジナルには、もう中々お目にはかかれません。


プロショップの考えに基ずくセッティングが施されていたり、ユーザー自身で試行錯誤が繰り返されたセッティングのショベルが大半をしめているのではないでしょうか。





前置きはこれくらいにしましょう。


さて先ずはこのバイクの走行に影響を及ぼす変更点から。


主な変更点は、ポイント点火と前後のスプロケットです。


この変更点がどの様に影響を及ぼしているかは後記します。


これ以外の、キャブ、カム、内燃機関、ブレーキ、サスペンション等、走りに影響を及ぼす部分は純正です。





では走らせてみましょう。

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FLHはその外見の通り、直線をただひたすら真っ直ぐに走るのに適したバイクです。

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高速道路を95~105くらいの走行では、重いフライホイールが強い慣性を発生し、それを基にした粘り強いトルク感のある素晴らしいエンジンフィーリングを堪能できます。


そしてこの速度域では、よく言われる鼓動感やドコドコ感はありません。


エンジンは拍子抜けするくらいスムーズな回転を続けていますが、電気モーターの様に味気ないものではなく、ピストンの上下やフライホイールがゴロリンゴロリンと回転しているのを感じ取る事ができます。


なので高速道路の巡行速度は自然とこの速度域になります。


ただこの速度域は前後のスプロケットの歯数で変わってきます。


この年式(82年)のFLHは本来前22、後51(だったと思う)のところを、このバイクは前23、後48の高速寄りに変更しています。


これくらい高速寄りの歯数にしても、巡行速度から追い越しなどの加速時には十分に力強さを感じ、130くらいまでは直ぐに到達します。


しかし、110を超えたあたりから不快な振動が発生しだし、120ではもうビリビリビリと不快な振動しか感じなくなります。


バックミラーには何が写っているか分からなく、足の裏がくすぐったくなるほどです。


この高速域での不快な振動は、ポイント点火に変更している事も原因しています。


ポイントにしたのはキックでの始動性を優先しての事で、本来のフルトラならここまで不快な振動はでないと思います。


純正のフルトラではキックでの始動はほぼ不可で、尚且つポイントに変えても点火時期を少し遅らせなければキックでの始動性は向上しませんでした。


点火時期を遅らせればそれだけで簡単にキレイな「3拍子」がでてキックの始動性も良くなりましたが、そこまで点火時期を遅らせると100手前くらいの速度で不快な振動がでます。


なのでこのバイクの点火時期はキックでの始動性はまずまずで、高速走行もまずまずの中間を狙った調子付けにしています。


結果「ん?3拍子・・・っぽい???」のアイドリングです。





ちなみにスプロケットの歯数は、初めは後ろを46まで高速よりにしていたのですが、それだとキャンプツーリングで荷物を積んだ時や、峠の登りがしんどくなったので2丁低速寄りの48で落ち着いています。







さて、それでは高速域での車体や足回りの調子はどうなのでしょうか。


現在のツーリングモデルのルーツは、80年に登場した5速新型ラバーマウントフレームのFLTにあると考えていいと思います。


4速フレームの血筋は絶えてしまいました。細く虚弱で華奢なフレームでは高速化が進む交通社会には対応できなくなったからでしょう。


120を超えた速度域では、スイングアーム付け根付近を中心に強度不足を感じ又、タイヤの接地感が乏しくなり、中国自動車道の様な高速カーブでは背筋が凍る思いを一度はすることになると思います。








そして制動力不足のおまけも付いてきます。

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もう見た目に期待がもてません。


雨の日は前ブレーキのレバーを思いっきり握っても、1~2秒はスゥ~と進みます。


当時は後ろのブレーキで止まる考えだったのだと思いますが、後ろは思いっきりペダルを踏むとロックします。


サスペンションは路面追従性の概念はこの年式のハーレーにはまだ無く、アメリカの道路事情を考慮したソファーの様な乗り心地を実現したセッティングです。


高速カーブで踏ん張り、小さな凹凸にも小さく早くストロークし、路面を確実に捉え、接地感があり安定感と安心感のある操作性って・・・ハハハハハ何それ?な時代だったのでしょう。


そしてサスペンションは、スプリングとオイルダンパーのそれぞれの機能と役割が完全に分かれている(カートリッジフォークでは一部補い合っている)事を理解出来ていないショップが、「ショベルは腰が無い柔らかいサスだから固いオイルがいいよ」とか言って、固いオイルを入れて復元力を失い、路面追従性を更に無くしたサスペンションのFLHが多いのでは。







さて、阪奈道路から県道を進んでいます。

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この道で3速でしょうか。


低中速の速度域ではやや鼓動感やドコドコ感を・・・ん~と言うかもっと穏やかな表現のエンジンフィーリングを感じます。


何と言うかポンポンポンポンとかポトポトポトポトとか・・・自身の表現力不足と文章能力の低さを感じます。


まぁ3速で適切な負荷なら悪くない走行フィーリングです。


下道で普通に走っているぶんには、車体や足回りなどに私は特に不満はありません。


高速も、バイクに合わせて走っても現在の交通事情にも通用し、不満はありません。





しかし市街地と峠道だけはFLHはしんどくなります。


ここがしんどくなるのはエンジンや車体の事ではなく、ミッションにしんどさと不満を覚えています。





原因は4速ミッションです。4速しかありません。


4速しかないと言うのは、例えば近い所でエボが5速ですが、エボの4速までと言う事ではありません。





誤解を恐れずに簡単に言ってしまうと、エボの5速とショベルの4速が同じと言う事です。(実際は違う)

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あくまでもイメージです。


例えば、車の流れが45kmとします。45kmでしか走行できません。


このバイクの場合45kmで巡行しようとすると、2速では回転が上がり気味で振動が過大となり、だからと言って3速に上げるとガクガクします。


上のイメージ図ならエボは3速でOKってことになります。(実際は違う)






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前の車が45kmくらいで走っていると2速なの?3速なの?3速半クラッチなの?みたいな感じでイライラしながらの走行になります。


3速ガクガクでも走れますが、小端や大端部への悪影響が気になります。


なのでこの様な状況の場合、私は2速引っ張り気味で走る事が多いです。


今でも社外の5速ミッションが欲しいと思いますが、どう考えても載せ替えは面倒くさいです。






そうこうしているといつもの休憩場所に到着しました。

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ここでいつもの様に、煙草と缶コーヒーをやって帰ります。


本日の走行距離は30kmくらい






ショベルFLHは明らかにもう時代遅れのバイクです。


性能面では語るべきバイクではありません。


それでもこのバイクはこれからもユーザー、一人一人がそれぞれこのバイクの存在意義を見出し、走らせ続けその存在感はこれからも増してゆくのではないでしょうか。








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