ハーレー上北山村キャンプツーリング(野営編) [キャンプツーリング XLH]
4月28日(土)晴れ
上北山村キャンプツーリング(往路編)の続き
県道から脇道を進むと、
予想通りの行き止まり。
しかし行き止まりの少し手前に開けた場所があり、ここを幕営地候補としました。
先ずは、野営に適した場所かどうか判断する為、付近をよく観察します。
気になる行き止まりの先を確認しましょう。
行き止まりの先は、車の進入は不可ですが徒歩なら進めそうです。
徒歩で進むと行き止まりの先は、
崖に沿って足場が組まれ、歩道が沢の上流へと続いています。
苔むしり落ち葉が堆積し、朽ち果てかけていますが、個人レベルで出来るものではなく、自治体又は、行政機関の計画管理下若しくは、許可によるものと推測できます。
そして、もう何年も利用されず放棄されている様に見えます。
しかし今この場で私達にとって大事な事は「誰が何の為に」よりも「獣」の痕跡です。
一見すると恰好の獣道です。
ここをもし、シカやイノシシ又はクマが夜に通るとなると、真っ直ぐに野営候補地へ進む事になります。
そうであればここでの野営は避けた方がいいでしょう。
しかし、不思議な事に人の足跡は勿論のこと、獣の足跡や痕跡は一切ありません。
なぜでしょう?
その答えは先を進むと直ぐに出ました。
100mほど上流へと進むと
歩道は朽ち果て、自然へと帰る様相を呈し、
ここで完全に分断されていました。
下の沢まで崖の高さは3m~ほどでしょうか。
私達がこの先に進むのは勿論の事、シカやイノシシにとってもここを行き来するのは危険を伴います。
ここから先に進むのは止めました。
この行き止まりの先に何があるのか、何の為かは分かりませんでしたが、この少し開けたスペースは資材等を積んだ車がここでUターンをする為のスペースで、役目を終え何年も利用(使用)されていない事と、獣の痕跡が無い事は確認できました。
ここだけ落ち葉が堆積していないのは、右側にも細い沢があり、開けて風通しがよく、枯れ葉が風に舞い散ったからでしょう。
大きな落石は片付けました。
上北山村の集落からは10km以上離れ、
人の往来のない自然のままに近い美しい姿を残す、
まるで社会から隔離された様な、この場所で一夜を過ごす事にしました。
しかしこの時はまだ、本当に危惧すべきは土地の権利状態や獣の存在ではない事に気付いていませんでした。
時刻は13時56分。
さて、幕営地が決まったのでテントを張る前に、ここから最寄りの「小処温泉」で湯に浸かる事にします。
最寄りと言っても片道30分以上はかかります。
普通はキャンプ場などでも、先にテントを張ってから風呂と買い出しに行く方が多いと思いますが、私はテント設営を最後にする事が多いです。
理由は、特にキャンプ場の場合「ここがいい」と思いテントを張って、風呂と買い出しに出掛け、テントまで戻ってくると状況が一変している事があるからです。
キャンプ場をよく利用される方は、どう状況が一変するかよく分かるのでは?
キャンプ場でも野営でも、私は出来るだけ遅い時間帯にテントを張る様にしています。
県道に戻り、
小処温泉へ続く脇道に入ります。
ガードレールと電柱に電線があると、深い山中へと分け入る山道であっても、この先に人の営みの存在を感じ安心感があります。
山道を走り続けて「秘境の秘湯 小処温泉」に到着。
秘境の秘湯のキャッチフレーズはこの看板にも、上北山村の観光パンフレットにも書いてあります。
この施設管理用の扉の向こう側に、露天風呂があります。
露天風呂からはこの美しい渓流を一望できます。
施設はわりと新しく、管理清掃がまあまあ行き届いていて好感がもてる温泉です。
入浴料は大人1人700円。
ここで2時間ほどゆっくりとさせて頂きました。さて、幕営地に戻りましょう。
幕営地に続く脇道の入口。
この道は役目を終え、人から忘れ去られ朽ち果て山の一部に戻っていくのでしょうか。
この時の時刻は16時59分。急激に気温が下がりだしています。
幕営地に戻りテントを張りました。
s氏のテントはモンベル。私のテントはノースイーグル。
お待ちかねのビールをやって、飯の準備をしているとあっという間に辺りは漆黒の闇に包まれます。
屋外で、自分の指先が見えない程、暗い夜を経験したことがありますか?
本当の自然の山中の夜です。
スマホカメラでは何も写りません。
と、言うか飲み食いに夢中で写真に残す努力を怠りました。
宴が続く20時を過ぎて、気温がまた一段と下がりだした頃でしょうか。
急に付近の至る所から「パキンッ!ガラガラガラガラガラガラゴンゴロリンッ!!」と凄まじい音が鳴り響きだします。
落石です。
ここは人の往来や、土地の権利状態、獣の存在に注意を払うと同時に、落石に対する注意も必要な場所でした。
聞きなれない、落石の恐ろしい音が付近に響き渡り、漆黒の闇夜にLEDライトに照らされて、岩が砕けながら崖から落ちてくる光景は夢に出てきそうです。
幸い私達の近くでは大きな落石はなく、親指の爪の大きさ程度の小さな石ころが足元に転がってくる程度で済みました。
翌朝に撮影
この付近の岩肌は、ほとんどこんな感じです。いまにも剥がれて崩れ落ちてきそうな岩が、この写真の範囲だけでもいくつもあります。
夜間の気温が下がりだした時に一斉に落石が始まったので、昼間の温度の上昇で膨張。夜間の温度の下降で収縮。が関係しているのでしょうか。
理由はともかく、テントを張ったまま持ち上げ、崖側から沢側に移動させました。
こんな時に自立式テントは助かります。
その後、宴を続け多分22時半くらいに2人ともテントに潜り込み就寝。
落石は早くに収まり、獣の往来もなく、翌朝まで目を覚ます事はありませんでした。
上北山村キャンプツーリング(大台ケ原完結編)に続く
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県道から脇道を進むと、
予想通りの行き止まり。
しかし行き止まりの少し手前に開けた場所があり、ここを幕営地候補としました。
先ずは、野営に適した場所かどうか判断する為、付近をよく観察します。
気になる行き止まりの先を確認しましょう。
行き止まりの先は、車の進入は不可ですが徒歩なら進めそうです。
徒歩で進むと行き止まりの先は、
崖に沿って足場が組まれ、歩道が沢の上流へと続いています。
苔むしり落ち葉が堆積し、朽ち果てかけていますが、個人レベルで出来るものではなく、自治体又は、行政機関の計画管理下若しくは、許可によるものと推測できます。
そして、もう何年も利用されず放棄されている様に見えます。
しかし今この場で私達にとって大事な事は「誰が何の為に」よりも「獣」の痕跡です。
一見すると恰好の獣道です。
ここをもし、シカやイノシシ又はクマが夜に通るとなると、真っ直ぐに野営候補地へ進む事になります。
そうであればここでの野営は避けた方がいいでしょう。
しかし、不思議な事に人の足跡は勿論のこと、獣の足跡や痕跡は一切ありません。
なぜでしょう?
その答えは先を進むと直ぐに出ました。
100mほど上流へと進むと
歩道は朽ち果て、自然へと帰る様相を呈し、
ここで完全に分断されていました。
下の沢まで崖の高さは3m~ほどでしょうか。
私達がこの先に進むのは勿論の事、シカやイノシシにとってもここを行き来するのは危険を伴います。
ここから先に進むのは止めました。
この行き止まりの先に何があるのか、何の為かは分かりませんでしたが、この少し開けたスペースは資材等を積んだ車がここでUターンをする為のスペースで、役目を終え何年も利用(使用)されていない事と、獣の痕跡が無い事は確認できました。
ここだけ落ち葉が堆積していないのは、右側にも細い沢があり、開けて風通しがよく、枯れ葉が風に舞い散ったからでしょう。
大きな落石は片付けました。
上北山村の集落からは10km以上離れ、
人の往来のない自然のままに近い美しい姿を残す、
まるで社会から隔離された様な、この場所で一夜を過ごす事にしました。
しかしこの時はまだ、本当に危惧すべきは土地の権利状態や獣の存在ではない事に気付いていませんでした。
時刻は13時56分。
さて、幕営地が決まったのでテントを張る前に、ここから最寄りの「小処温泉」で湯に浸かる事にします。
最寄りと言っても片道30分以上はかかります。
普通はキャンプ場などでも、先にテントを張ってから風呂と買い出しに行く方が多いと思いますが、私はテント設営を最後にする事が多いです。
理由は、特にキャンプ場の場合「ここがいい」と思いテントを張って、風呂と買い出しに出掛け、テントまで戻ってくると状況が一変している事があるからです。
キャンプ場をよく利用される方は、どう状況が一変するかよく分かるのでは?
キャンプ場でも野営でも、私は出来るだけ遅い時間帯にテントを張る様にしています。
県道に戻り、
小処温泉へ続く脇道に入ります。
ガードレールと電柱に電線があると、深い山中へと分け入る山道であっても、この先に人の営みの存在を感じ安心感があります。
山道を走り続けて「秘境の秘湯 小処温泉」に到着。
秘境の秘湯のキャッチフレーズはこの看板にも、上北山村の観光パンフレットにも書いてあります。
この施設管理用の扉の向こう側に、露天風呂があります。
露天風呂からはこの美しい渓流を一望できます。
施設はわりと新しく、管理清掃がまあまあ行き届いていて好感がもてる温泉です。
入浴料は大人1人700円。
ここで2時間ほどゆっくりとさせて頂きました。さて、幕営地に戻りましょう。
幕営地に続く脇道の入口。
この道は役目を終え、人から忘れ去られ朽ち果て山の一部に戻っていくのでしょうか。
この時の時刻は16時59分。急激に気温が下がりだしています。
幕営地に戻りテントを張りました。
s氏のテントはモンベル。私のテントはノースイーグル。
お待ちかねのビールをやって、飯の準備をしているとあっという間に辺りは漆黒の闇に包まれます。
屋外で、自分の指先が見えない程、暗い夜を経験したことがありますか?
本当の自然の山中の夜です。
スマホカメラでは何も写りません。
と、言うか飲み食いに夢中で写真に残す努力を怠りました。
宴が続く20時を過ぎて、気温がまた一段と下がりだした頃でしょうか。
急に付近の至る所から「パキンッ!ガラガラガラガラガラガラゴンゴロリンッ!!」と凄まじい音が鳴り響きだします。
落石です。
ここは人の往来や、土地の権利状態、獣の存在に注意を払うと同時に、落石に対する注意も必要な場所でした。
聞きなれない、落石の恐ろしい音が付近に響き渡り、漆黒の闇夜にLEDライトに照らされて、岩が砕けながら崖から落ちてくる光景は夢に出てきそうです。
幸い私達の近くでは大きな落石はなく、親指の爪の大きさ程度の小さな石ころが足元に転がってくる程度で済みました。
翌朝に撮影
この付近の岩肌は、ほとんどこんな感じです。いまにも剥がれて崩れ落ちてきそうな岩が、この写真の範囲だけでもいくつもあります。
夜間の気温が下がりだした時に一斉に落石が始まったので、昼間の温度の上昇で膨張。夜間の温度の下降で収縮。が関係しているのでしょうか。
理由はともかく、テントを張ったまま持ち上げ、崖側から沢側に移動させました。
こんな時に自立式テントは助かります。
その後、宴を続け多分22時半くらいに2人ともテントに潜り込み就寝。
落石は早くに収まり、獣の往来もなく、翌朝まで目を覚ます事はありませんでした。
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2018-05-03 09:52