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なんでエアクリからオイル出てくるの? [整備、修理 XLH]

11月29日(水)曇りのち雨




92年?か93年?以降のハーレーってなんでエアクリーナーからオイルが漏れてくるんでしょうかね。


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ちゃんと?一応?理由があります。


オイルが漏れる理由があるってのも個人的にはどうかと思います。


エアクリーナーにたどり着くまでが長いので、興味の無い方はスルーして下さいね。






「ブローバイガス」大体の方が聞いた事があると思います。


では、「ブローバイガス還元」は? 


聞いた事がある人は少なくなるのでは。






皆様ご存じの通り、エンジンはシリンダー内に混合気が充填される吸気、その後は圧縮、燃焼、排気の工程が存在しています。


では、シリンダー内に充填された混合気は、100%圧縮燃焼されているのでしょうか?




答えはノーです。




吸気排気バルブの密着の問題は置いときます。これは整備の問題。


シリンダー内で圧縮された混合気は、クランクケース内にも流入します。


シリンダーとピストンの隙間が0ではないからです。


ピストンリングやオイルリングが存在しますが、シリンダーとピストンには必ず隙間が必要となり、この隙間から混合気(僅かな排気)がクランクケース内に流入します。


で、クランクケース内に流入した混合気がどうなるかですよね。





ピストンが上昇で、圧縮又は、排気です。


ではピストンが下降では?  




「吸気又は、燃焼」 正解です。 




でも今日の話しの場合は、満点になりません。





クランクケース内に流入した混合気は、ピストンの下降で少しずつクランクケース内で圧縮され、ケース内の圧力が高くなっていきます。


では、クランクケースを含むエンジン全体が、完全に密閉状態だとどうなるでしょう?


どっか、ガスケット等の密着の弱い場所から「ブシュシュシュシュ」って感じでオイルが出てきます。


こんな事にならない様に、エンジン内の圧力をどこかで抜いています。





このエンジン内で高まった圧力を抜く際に、大気に開放される未燃焼(僅かな排気)のガスを「ブローバイガス」と言います。





ところが「ブローバイガス」はえらい有害らしく、大気に開放する事は禁じられています。





なので未燃焼の混合気「ブローバイガス」はエアクリーナーへ還元(循環)しなさいと法律だったか何かで定められています。


この工程を「ブローバイガス還元」と言います。

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しかし内圧(ブローバイガス)を解放する際に、エンジンオイルがミスト状となって一緒にエンジン外に出てしまいます。


結果エアクリーナーがオイルでベタベタになります。


これはハーレー独特の話しでは無く、国産バイクも同じです。






さて、理屈はこの辺にしといて、どうすれば漏れない様になるんでしょう?

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5~6年くらい前はこんなんにならなかったのですが・・・


酷くなっているので何かしら理由があると思うのですが。






この部品がなんか関係あるんでしょうか?
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アンブレラバルブとパーツリストには書かれています。


これで油と気体を分離してる?


英文のマニュアルに挑むのも大変なので、オーストラリア仕込みの整備士マイトメンテナンスY氏に読んでもらいましょう。


寒い間に、少し真剣に考えて対処しますか。








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